(1) 三の堰跡 :川口

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三の堰跡は能代川を堰き止めた用水堰の一つで、川口堰または五ヵ村堰とも呼ばれ、草水の一の堰、滝谷の二の堰に次いで元和9年(1623年)に創設された。当初は善道と北上の中ほどに設けられたが、取水が不便であったため、33年後の明暦2年(1656年)に川口へ移設された。この堰は荻川地区380ヘクタールの美田を潤し、関係住民の生命線であった。

堰は毎年八十八夜の完成を目標にその数日前より、ヨシ・カヤ・土等で水を堰き止める「土堰」と呼ばれる方法で造られていた。この工事を「水戸留め普請」と言い、築造には全村民が総出であたり、莫大な労力を要した工事であったが、せっかく苦労して仕上げた堰も二百十日を過ぎると荷役の船を通すために取り壊される運命であり、毎年この堰の築造、解体が繰り返されてきた。

大正6年(1917年)にコンクリートの固定堰に改修され、その後昭和41年と42年(1966、67年)の2年続きの大水害を機に能代川の市街地分流及び下流の河条整理が行われ、昭和50年(1975年)に撤去され320年の歴史を閉じた。

現在は河条の変更と拡幅でその痕跡をとどめないが、堰跡付近にかつての土堰の様子を描いた看板が立てられ、昔日の面影を伝えている。

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